こんにちは、TAZNです。
レイチェル・ポラックさんの「シャイニング・トライブ・タロット」が届いてから三週間ほど経ちました。
だいたい毎日引いていますが、正位置で出たのが6回ほど。あとはほとんど逆位置です。
逆位置が毎日続くと、そこにはなにか意味があるのでは・・・と考えたくなるものです。このデッキとのつながりがまだできていないのでは、という気もしてきました。
そこで今回はこのデッキについての解説と、ガイドブックに掲載された「カードのアクティベート」について実践してみたいと思います。
シャイニング・トライブ・タロットとは
このデッキはレイチェル・ポラックが自ら絵を描いて作りあげたものです。ポラックは「タロットの書 叡智の78の段階」「タロットバイブル」「A Walk through the Forest of Souls」などの著書や、サルバドール・ダリのタロット、ヘインドル・タロットなどのデッキ付属の解説書などを執筆。タロットリーディングの世界に大きな影響を与えました。
シャイニング・トライブ(輝く部族)とは、古代から木の棒や石を使って神々と交信してきたシャーマン、魔術師、サイキックなどのことです。こうした人々はタロットリーダーの祖先であり、現代でもタロットを引く人々は一種の部族を形成している。シャイニング・トライブ・タロットは古代の部族と現代のタロットリーダーたちをつなぐことを目指します。そのため、このデッキには先史時代の洞窟壁画のような素朴で魔術的なイメージが使われています。
小アルカナのスートは、一般的な「ワンド・カップ・ソード・ペンタクル」という人工物から、「木・川・鳥・石」という自然物に。ヨーロッパの支配者階級を描いたコートカードは、「場所・知る者・贈り物・語る者」のヴィジョン・カードというセットに変えられています。
このデッキは1992年に「シャイニング・ウーマン・タロット」という名前で最初に出版されました。シャイニング・ウーマンとは、このデッキの「世界」のカードに描かれる宇宙的存在のこと。「ウーマン(女性)」なのは、世界各地の多くの創造神話が世界そのものを女神として描いてきたからです。しかし、この名前から「女性専用」と誤解する人も多かったため、後に「シャイニング・トライブ・タロット」と改名されました。
2024年になり、ボックス+ガイドブック付きの新版が発売。5つのエレメントを指すエクストラカード5枚の追加と、作者本人によるカラー調整が施されました。ポラックさんは2023年にお亡くなりになったので、晩年は最後までこのデッキの調整に携わっていたことになります。
カードをアクティベートする
ガイドブックには「タロットカードをアクティベート(活性化)する方法」という章があります。私たちはカードを情報の源と考えますが、変化をもたらす道具としても活用できます。カードを使って行動することで、カードを活性化させ、そのカードの特質を直接自分の人生に取り込める。そのための方法です。
これらの方法はシャイニング・トライブ・タロット以外のデッキでも活用できます。
アクティベートするカードを選ぶ
カードを選ぶには、3つの方法があります。「今、自分に必要なものはなにか?」という問いで登場したカードを使う。あるいは自分の目的のために必要なカードを選ぶ。または一枚ずつカードをめくって目を引くものを選ぶ。
カードを選んだら、さまざまな方法でカードを発動させます。一つの方法を使っても、いくつかの方法を使っても構いません。
1.行動を起こす
例えばカードの絵に描かれた場所へ行くとか、カードの人物と同じふるまいをししてみる。女教皇ならローブを用意して儀式のような気持ちでそれを身にまとい、神聖なシンボルを並べた祭壇の前に座る。皇帝なら家や部屋の中を歩き回り、ここが自分の人生の場、テリトリー、自分の権利を尊重し守る場だと宣言してみる、など。
2.カードの周りで儀式を行う
儀式にはいろいろなやり方があります。特別な服装をして、キャンドル、女神像や聖人の絵などの中心にカードを置く。鐘を鳴らし、呼びかけをし、最後に聖霊に感謝の言葉を述べる。例えば始めに小さな鐘を鳴らし、「タロットの精霊たち、シャイニング・トライブに、『女帝』のパワーを私の人生にもたらす手助けをしてくれるようお願いします」と言い、もう一度鐘を鳴らして「この儀式で得たすべての善を、私の人生に生かしてください。(さらに鐘を一度)私を助けに来てくれたすべての精霊に感謝し、解放します」と言って、さらに鐘を2回鳴らして終了する。
3.カードを持ち歩く
カードをポケットや財布に入れて持ち歩く。時々カードを取り出して眺め、洞察や記憶、感情が出てくるのを見る。夜は枕の下にそのカードを置いて寝てみる。カードが特別な夢を見るきっかけになったら、その夢と気付きをメモしておく。
(夢のワークについては、以前TAZNもニュースレターで提案した方法も試してみてください)
4.祭壇を作る
神聖なもの、個人的なものを並べます。神話の神様の絵や像、家族の写真、旅行で得た石、小さな鏡、水の入った小さなボウル、祈りの言葉や子供の絵など。カードを数日間、祭壇のどこかに置いておき、目覚めたときと寝る前にカードを見て「私は星を私の人生に招きます。星が私の中で、そして私を通して希望を持って輝きますように」と唱える。また、アファメーションを集中させる方法としてカードを祭壇に置くこともできる。
5.アファメーション
私たちが自分自身について述べる、シンプルで肯定的な言葉。何度も口にすることで現実にできる。私たちの多くは自分に対して否定的な考え(「私はダメ人間だ」「私はバカだ」など)持っているが、そのような思い込みに対抗するために役立つ。例えば力のカードなら「私は自信と情熱をもって堂々と人生に立ち向かいます」など。
他にも「カードについて書く」「ストーリーを作る」「自発的に書く」「自分のバージョンのカードを作る」「カードを使って瞑想する」「カードに入る」などの方法が紹介されています。
カードの場所へ行ってみる
今朝、自分が引いたカードは「川の場所(カップのペイジに相当)」の逆位置です(やはり逆位置!)。このカードには流れる川の途中にある小さな泉と、その前にいる人物が描かれています。泉は心の奥深く、無意識の象徴。内なる平和と発見のために、自分の内側を見つめよう、というカードです。
さて、このカードをアクティベートするため、自分はカードを持って「川の場所」へ実際に行ってみることにしました。
近所の河原の茂みの奥に、小さな池があるのを知っていたのです。このカードの絵はその場所を思い出させました。
池には草むらをかき分けて行く必要があり、久しぶりに行ったので何度も迷いつつ、なんとかたどり着きました。
人気のない不思議な場所です。前々から「絶対ここはなんらかの儀式のための場所だ」と思っていたので、カードとともに訪れることができてよかったです。
これでカードはアクティベートされたでしょうか? 実感としては、ここに来ることで以前から迷っていたことに一つの解答が得られました。自分の内側にある泉を見つめ直すことができたようです。
シャイニング・トライブ・タロットは、原始的なイメージが描かれている分、自分の中の根源的な部分につながるものなのでは、と感じています。
今回は引いたカードを持ち、それにちなんだ場所へ行ってカードをアクティベートする方法をやってみました。前回の記事でも「外でカードを引くこと」について書いたのでそちらもご参考にどうぞ。
最近の活動
5/5(日)立夏の魔法の水を作ろう
本日は二十四節気の立夏です。二十四節気の魔法の水にトライしてみてください。
今回はXの方で三択リーディングもやってみました。カードを引く時間がない方はそちらでどうぞ。
5/8(水)ルディア「占星術のマンダラ」読書会
サビアンシンボルの原典の一冊、ディーン・ルディア「An Astrological Mandala」を日本語訳で読みます。本を持っている必要はありません。
毎月第1土曜・第2水曜zoom開催。
・5/8(水)19:30- 牡牛座28〜30度
5/22(水)グリーア「タロットワークブック」読書会
メアリー・K・グリーアの名著「タロットワークブック」のzoom読書会、掲載されているワークを実際に行いながら読み進めます。
次回は5/22(水)19:30より。タロットサークル内の活動ですが、メンバー外の方で参加希望の方はお問い合わせください。本がない方、英語版しか持っていない方、途中参加の方もどうぞ。
絶版本で希少ですが、良書を誰にでも手の届くようにするためこちらから復刊のリクエストにもご協力ください。
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