「TAZNのタロットワーク」月額制の定期購読を始めます
このメールレターを月額制の定期購読とさせていただくことになりました。ただし、これまで通り無料配信の記事がほとんどになると思います。
有料記事になるところ:
「みんなもやってみよう!」的なワークやスプレッドの詳細記事(これまでの記事で言うと、新月の問い満月の答えや二十四節気の魔法の水みたいなもの)。
無料のままのところ:
日々の考察や、みなさんのカードの読み解き、またTAZNが個人的にやってみたワークの記事など。
新作ワークやスプレッドは誰にでもトライしてもらえるよう、これまで通りtwitterでも発信します。ただワークの詳細記事が有料になるだけです。
おそらく月に2〜3記事だけ有料で、他の(今のところほぼ毎日配信している)記事は無料、という配分です。無料購読のままでも、無料記事はこれまでのように購読者さんへメールで届きます。
なぜ有料化するか?
3つ理由があります。
1)ワークの保護のため
先日、知らない方から「あなたの作ったワークをやってみたいというお客さんがたくさんいるので、それを使って有償のワークショップをやってもいいですか?」というお問い合わせをいただきました。これはナシかな!と思ったので「有償ワークショップでの使用はお控えください」と返答し、「TAZNをワークショップ講師として呼んでくださるのでしたら歓迎です」というお話で進めました。
この方は確認の連絡をくださったのでありがたいのですが、もし今後似たようなことが無断で起きたら困りそうなので、「ワークを守る」という意味での有償化です。ワーク自体はみんなで使えるようにしておくとしても、詳細ページだけでも有償化しておけば抑止になるのではと思いました。
2)このニュースレターやTAZNの活動をサポートしていただけるように
TAZNの活動に賛同して少しでも応援したい!という方が課金できる窓口として。実はnoteをやっているときは有料日記マガジンがこの役割だったのですが、noteやめちゃったあとなにもなくなったため、その代替としてです(応援してくださるみなさまいつも本当にありがとうございます!)。
3)Substackを応援したいため
このメールレターの発行のため1ヶ月半ほどSubstackを使ってきて、今どきのインターネットには貴重な、なんという清廉な空間だろう!と感動していたのですが、先日Substackのco-founder(共同設立者)であるHamish McKenzie氏の記事を読み、さらにサービスとしての考え方に共感を深めました。
Substackは一切広告がなく、またSNS的な機能もなく、「この記事を読んだ人はこんな記事も」とか「あなたにおすすめ」的なものも一切出てきません。こうしたサジェスト機能はあれこれ見ているうちにどんどん時間を奪われ中毒になりますし、その手口(いかにユーザーの興味を引くコンテンツを表示するか)もどんどん巧妙になっています。結局のところこうしたものは、ユーザーが作ったコンテンツや発言を素材とした、そのSNS自体のための宣伝です(宣伝だから中毒性がある)。もちろんそれが便利なときもあるのですが、「他の人のコンテンツを広告材料にしているということは、自分の発言もそのSNSの宣伝素材として使われていて、誰かをSNS中毒にする一環になっているんだな」という気持ちになり、最近はあんまり関わりたくないものの一つです。Substackにはそういうものが一切ないので安心してここにいられます。
McKenzie氏の記事の一部を簡単に翻訳しておきます。
Substackを始めた理由の1つは、アテンションエコノミーが人間の精神に与える影響を懸念していたことです。それは大げさに聞こえるかもしれませんが、ソーシャルメディアへの依存が個人的思考と集団的思考の両方に悪影響を及ぼしていることは否定できません。個人的な問題として、私たちはデジタル公共空間で怒りの怪物になるにつれて、ドゥームスクローリング(訳注:パンデミックや社会情勢の不安定からついSNSを読み耽り、ネガティヴな情報ばかり摂取してしまう行為)にいらだち、絶望的な恐怖を眺めます。社会的な問題としては、私達は陰謀論で混乱させられた暴徒が国会議事堂に突入できるようになったのはなぜかと驚きます。これらのすべてがソーシャルメディアのために起こるわけではありませんが、それは重要な役割を果たします。私たちは毒された情報の供給で私たちの心を育てています。
しかしSubstackの私たちは、エンゲージメントベースのビジネスモデルが表面的には説得力を持っていても、その水面下でメディア製品がどのように社会の基盤を侵食しているのか、ただ声を上げれば解決するとは考えませんでした。代わりにライターと読者を担当するプラットフォームの方が優れていると示すために着手しました。
Substackは、自省を促す落ち着いた空間になるよう設計されています。あなたはあなたの受信箱、または広告や他の気を散らすもののないウェブページでSubstackの投稿を読みます。フィードを最大化させ、ビデオを自動再生し、またはリツイート可能な引用リツイートをして、あなたが決して入ってはいけない心理的な空間にあなたを吸い込むような中毒はありません。あなたは、パフォーマンス的な姿勢の詰まったフィードを更新して得られるドーパミンヒットに基づくのではなく、特定のライターがあなたの信頼にどれだけ報いるかに基づいて、あなたの脳にどの情報を入れるかを決定します。
しかし、本当のキラー機能はモデルの落ち着きです。(略)Substackでは、読者が自分の信頼が報われていると感じることで、ライターが成功します。プラットフォームである私たちは、ライターがうまくいったときにのみ成功します。このモデルには洗練されたものは何もありません。私達は、あなたの注意力を広告主に売り込めるよう、あなたが私たちのフィードに夢中になったり、睡眠をコンテンツ消費と交換することを望んでいません。代わりに読者が読むべき素晴らしいものを見つけ、それを生み出すライターが莫大なお金を稼ぐことを願っています。
この記事は、twitterとfacebookがSubstackと競合する有料メールレターサービスに着手したというニュースに反応して書かれています。McKenzie氏はこの二社に対してもこうした危機への対策を促しています。
世界の情報エコシステムは危機的状況にあるため、FacebookとTwitterがこの(訳注:Substack的な)アプローチを採用し、ニュースレター以外にもそれを適用することを心から望んでいます。 人々はお互いへの信頼を失い、公的機関への信頼を失っています。 そうでなければ知的な人間は、真実ではなく風変わりな陰謀説を信じるように導かれています。 井戸を無毒化するための世界的な努力が必要です。
しかし、FacebookとTwitterが半分の対策しか行わない場合はどうでしょうか。 まあ、私はそれでも構いません。 彼らがこの市場に参入したというニュースに私がとても強く反応したのには理由があります。結局のところ、彼らは私たちの事業を引き継ぐつもりであると非常に明白に発表しました。
まことに結構なことですが、彼らもまた私たちの照準の中にいます。(原文:Welcome, Facebook and Twitter. Seriously.)
かなり挑戦的な文章で締めくくられていますが、それだけ危機感が強いということでしょう。「井戸を無毒化するための世界的な努力が必要」という言葉が強烈です。
先日ここで、twitterが買収したrevueのアカウントを取って試してみた、と書きました。その後放っておいたら「まだ創刊号を発行しないの? これでリマインダー4回目だけどなぜ? 私なにか間違ったことした?」というメールがちょこちょこ送られてきてウザい!となりました(本当にこんな文面だった)。この振る舞い方から、twitterがrevueをどうしていくかなんとなく推測できます。
自分はSubstackの「アンチ・アテンションエコノミー」の姿勢に賛同します。Substackの収益は有料メールレターの手数料だけで成り立っているので、自分が有料配信をすればわずかながらでもSubstackをサポートできるのではないかと考えました。この心地よい空間が継続していきますように!
●本当はもっと長い期間発行を続けてからと思っていたのですが、いろいろタイミングが重なったため、このような判断をさせていただきました。有料購読の検討をしていただけるととても嬉しいですが、このまま無料のままでも大丈夫です。なにかご質問があればこのメールへの返信でお送りください。
それでは本日の記事をどうぞ。
みなさんのカード拝見
引き続きワークを実践してくださったみなさんのカードを見ていきます。
立春の魔法の水



隠者の効能、自分の持つ興味へ向けて深い探求をしていけるようになる。意識の深まりを生む魔法の水と言えそうです。その結果ソード7、知性の向上が期待されます。人の知らない情報を引き出してくる隠者のようです。
ソード10逆位置の言葉は「今のあなたにとって完成していると思われる知性を疑うなら?」と言っているようでもあり、隠者の探索のために体を貫く剣を抜いて歩き出すための水でもあります。その抜いた剣をまとめて運ぶソード7。
こうした柄物のタロットクロスを使うと、柄のエネルギーもコップに集中しているように感じられますね。
りゅうのなみださんはこのワークについての感想もくださいました。

まさに、おっしゃる通りのことを狙っていたワークだと言えます。水は、タロットのスートで言えばカップにあたり、共感しようとするエネルギーを示します。共感とは「同じ気持ちになる」という感情的な面だけでなく、呪術的な意味合いも持っています。例えば呪いの藁人形に呪いたい相手の髪の毛を入れるのは、「髪の毛を痛めつければその持ち主も傷つけられるだろう」という期待があるからで、髪の毛と持ち主の間に共感関係があるから成立する呪いだと言えます(この共感関係を作っているのは髪の毛の持ち主ではなく呪う側ですが)。魔法の水のワークも、水とカードのエネルギーとの共感(あるいはカードのエネルギーを読み取ったリーダーの意識との共感)を作り出す、共感呪術の作用を利用したものです。
新月の問い満月の答え


「防衛戦に向けて足りないものは?」→力逆、むしろ力を抜くことが足りていない、という読み解きがまずできます。力は状況を取りまとめる意志の力を発揮しようとしますが、それは必要ない。自分でまとめる意志を持たない。
しかしこの逆位置をそのまま「力を発揮することが足りていない」とも読めます。ワンド9も力も粘り強さを持ったカードですが、力の方が大アルカナなのでより強力なエネルギーです。ワンド9的に「気力でなんとかしよう」とするよりも、力が「意志と内面の弱さを克服しよう」とする方がよりパワフルに活動できそう。本当は力的なパワーが発揮されるはずなのに、それをワンド9的なスケールに萎縮させて発揮しようとしている、という印象もあります。
このワンドの9最近どこかで見たなあ、と思ったら一昨日取り上げた三波ママさんの新月カードと一緒でしたね。
悪魔の正位置 「あなたが身動きできなくなるほど魅力的な物って何?」からの答えでペンタクル7。「もう少しで成果として現れるものを追求していく行為こそが身動きできなくなるほど魅力的」と読んでもいい。7は不足部分を感じ、その欠乏感を埋めるために向上しようとします。欠乏感を埋めることが悪魔的魅力を持つのかもしれません。
6匹のスカラベを惹き寄せる星、これが悪魔的な力を持っているものとも考えられます。
本日の絵を描いてカードを引くワーク
今日も夢からイメージした絵です。自分が数十年前から知っているミステリー映画は犯人が最後まで明かされないストーリーだと思っていたのですが、それが記憶違いだったようで改めて見直すとラストで犯人が明かされ、「犯人がわかった!」と驚くという夢。名探偵ポワロみたいなやつ。
引いたカードはペンタクル10逆位置。殺人はペンタクル10が示すような社会には反した行動と言えます。絵の想像イメージの吹き出しは、逆位置感があります。今そこに現実に起きているわけではないのだけれども、この二人の意識に対して影響を与えている、という構図の複雑さが逆位置の持つ複雑さにつながっているように感じます。
ゾンビタロットの絵だと、ここには人間に召使い化されたゾンビが登場します。そんな人間社会に組み込まれてるんじゃない、ゾンビだったら人を殺せるだろう!みたいなつながり方もありそう。想像上での仮定ではゾンビは人を殺せるが、実際には殺してない、とか、この辺にも逆位置的なねじれがあります。
●今日はこんな感じです。最後までお読みいただきありがとうございました!