占いとSNS twitterのフォローをゼロにしたときの話
自分はtwitterをやっているけど、誰もフォローしていません。以前はたくさんのアカウントをフォローしていましたが、2年ほど前、勇気を出してすべてのフォローを解除しました。
理由はたくさんあります。自分を振り回す情報に触れたくない、など。その理由の一つに「不特定多数の人を占うツイート」がたくさんTLに流れてくるようになってきたことがあります。それらの多くは、「あなたはこうなる」「だからこうしなさい」もしくは「こうするのはやめなさい」という基本構文を持っています。つまり、断定と命令です(ソフトな言葉で書かれていようが、その内容がポジティブであろうがネガティブであろうが)。占いのアドバイスの言葉とは、命令形になりやすいのです。
受け手がそれを求めて占いの記事を読みに行ったり、占い師に依頼してアドバイスを聞くのとは違い、SNSで流れてくるそうしたメッセージは勝手に目に飛び込んできます。サジェスト機能におすすめされるし、直接フォローしなくてもRTされてきます(そういうものを消すいろんなテクニックもありますが、都度都度対処するのにも疲れ)。
必要のないとき勝手になにかを断定されたり、命令されることが積み重なっていくと、精神的な負担になります。「それは私には関係ない」とはねのけるときにさえ、知らないうちにエネルギーを使っているのです。そういうのが平気な人もいると思いますが、自分はダメでした。
(と言いつつ自分も「本日の占い」をtwitterに流していて、でもこれを求める人もいるからな…となるべく断定と命令にならないように書いています。けどそうなっちゃっているときもあるかもしれません)
一方で、SNSとは人付き合いの場でもあります。でもフォローする、されるの関係とは別のところで、それをすることもできるのではと思いました。twitterではハッシュタグが使え、あるテーマに沿った部屋のようなものを作ることができます(自分は「ハッシュタグ空間」という言葉でこれをイメージしています)。その中で関わり合いが作れれば、フォローするしないは関係がなくなります。
また、タロットサークルをdiscordでやっていることもtwitterのフォローを解除する勇気の後ろ盾になりました。discordではより狭く濃い話ができるので、「twitterでフォローしたりされなかったりしただけで縁が切れる」のとは別のレベルで交流ができます。また求めていないアドバイスや、自分を振り回す情報を必死に回避しながらコミュニケーションを取らなくてもいい。
昨日、レオナ・ニコル・ブラックさんの「タロットセラピー」という本が届きました。この方はYouTubeでタロット動画を10年やっている方で、最近のSNS事情にも敏感な内容が書かれています。やはりSNS上で不特定多数に向けられた占いメッセージの過多がストレスを生む可能性を指摘されています。それは「誰に向けられているかわからないこと」が問題だと言い、その解決法の一つとして「選択式リーディング」が上げられていました(3つの中から一つ選んでね!式のやつ)。これであれば、受け手はなんの準備もないところにアドバイスを投げつけられるのではなく、自主的に「選択肢を選ぶ」行為によってその言葉を受け取る立場になれるからです。
フォローを全部解除したあと、変わってきた意識もあります。フォロー数、いいね数に敏感すぎなくなった点です。こうした数字は瞬間風速をどれだけ出せるかによって変動するため、これにとらわれていると視野が短期的なスケールにフォーカスしやすい。でもそれを気にしなければ、もっと大きい視点を持てるし、人のリアクションの有無によって本当に自分のやるべきことが振り回されなくなります。
またブラックさんの本では、自分のためのタロットワークの結果をSNSにシェアすることは、人の目(いいね)が気になって深い内的な発見を見失うこともある、とも書かれています。これも共感できる点で、自分も新月満月や二十四節気のワークは、自分でやった結果をtwitterに投稿しないときもあります。これはみなさんにも強くお伝えしますが、TAZNのワークやスプレッドは必ずしもやった結果をシェアしなくてもいい! 自分の中で大きな発見があればそれでいいのです。そのようにしてくださっている方もすでにたくさんいると思いますが(当然、シェアしてもいい!)。
ということで、今回はtwitterとの付き合い方を書いてみました。
(今回の記事で実は一つ嘘をつきました。本当は1つだけ、あるBOTアカウントをフォローしています。TLに自分のツイートしか出てこないのも違和感があったため。素敵なアカウントなのでもしよかったら見てみてください)
関係する以前のnote記事:「今日の占い」で読者を支配しない方法、手紙シリーズ(以前やっていた選択式リーディング)
ブラックさんの本:Leona Nichole Black / Tarot Therapy: Harness the healing power of the deck(この本は現代的な視点があっておもしろいです。著者はブラック・フェミニズムのコミュニティでも活動しており、ほとんどのタロット解説書がホワイトの書いたものだと考えると、注目すべき本でもあります。8つのテーマがあり、例えばLOVEというテーマでは「愛とは人生をよりよくし、日々をカラフルなものにする」と同時に「西洋の家父長制資本主義文明では、愛は食欲としてのみ評価される。私たちが切望し、強制されるもの」と。そして映画「ロブスター」(結婚して家族を持たないと動物の姿に変えられてしまうディストピアの話)をあげたりします。著者がどう今の世界を見ているか各カードを解説しながら語っていくスタイルは、単に「このカードはこういう意味」という書き方からより主観的なレベルで踏み込んでいます)
※twitterフォロー0の先輩はワイナー裕子さん、彼女がこれを実行したことが自分の背中を押してくれました。
最近の活動
●twitterアンケートを実施中、よろしければご協力お願いします(7/24の夕方まで、もし間に合えば)。期限後も、このメールへの返信や他の連絡方法でお知らせいただいてもOKです。
「自己発見系/満月や節気など暦系/サビアン/その他」という選択肢があります。
●期間限定「2022年下半期の運勢」お申し込み受付中です!
●7/29金は新月です。新月の問い満月の答えのワークをどうぞ。
●8/3水19:30よりメアリー・K・グリーア「タロットワークブック」zoom読書会です。タロットサークル内の活動ですが、メンバー外の方で参加希望の方はお知らせください。本がない、英語版しか持っていない、途中参加の方もどうぞ。
絶版本ですが、この本の復刊のリクエストはこちらからできます。
読み進めるスピードはかなりゆっくりです。アクティブイマジネーションで「カードの中に入る」ワークを毎回やっているので、半分そっちもメインになってきています。
●ご質問、ご感想、ご要望などはこのメールへの返信、あるいはtwitterのリプライなどでどうぞ。
今週のゾンビタロットチャレンジ
7/25〜31のあなたの運勢は?
今回引いたカードは「ハザードの6」。お肉がある方へ進みます。キーワードは「ギブ&テイク」。
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それではみなさまよい一週間を!