こんにちは、TAZNです。
今回は日本で最初にタロットを紹介したと言われる本より、ケルト十字スプレッドの解説を取り上げたいと思います。
日本最古のケルト十字スプレッド紹介
この本は、斗間河合乙彦著「西洋運命書」です。昭和6年(西暦1931年)に出版されました。タロット以外に西洋の占星術、手相、ジオマンシーなども紹介。ウェイト=スミス版の図版も収録されています。
本書は国会図書館にデジタルアーカイブされており、幾分ページは欠損していますが、オンラインで閲覧できます。今回の記事もこれを参照させていただきました。(オンライン・アーカイブ)
ここでは「古代ケルティック人のタロット占法」としてケルト十字スプレッドが紹介されています。
1.何が彼を守るか(十字の縦位置)
2.何が彼を妨げるか(十字の横位置)
3.何が彼を褒美するか(上)
4.何が彼の下であるか(下)
5.何が彼の後であるか(右)
6.何が彼の前であるか(左)
7.彼自身(右列の一番下)
8.彼の家(下から二番目)
9.彼の希望と恐怖(三番目)
10.何が来るか(四番目)
ページ欠損のため正確には確認できませんでしたが、最初に「意味を表す札」を置き、そこから10枚展開する形(合計11枚使う)に読めました。これは古典的なケルト十字の方法で使われる「シグニフィケイターカード(質問者自身、あるいは占いたい事柄を表すために選択されたコートカードやその他のカード)」のようです。
1枚目のカードは、意味を表す札(シグニフィケイターカード)の上に「これが彼を守る」と叫んで置き、この札で大体の見当がつくとされます。
さらに2枚目を、第一の札に対して横にして十字形に置き、「これが彼を妨げる」と言います。この札は質問者を妨げるものですが、これが良い札なら却って元の札(1枚目)が悪いと判断します。
3枚目は十字の上に、「これが彼に褒美をやる」と言って置きます。質問者の手助けとなること、あるいはその条件の元では最もいいこと、しかし実際にはまだやっていないことを表しています。
4枚目は十字の下に置き、「これは彼の下です」と言います。この事件の基礎的性質のもので、自らすでにこれを実行したことです。
五枚目は十字の右に、「これが彼の後にいるものです」と言います。これは事件の推移を知るのに必要なことです。
六枚目は十字の左側に。これは質問者の近い将来の状況を知る札です。
七〜十枚目は右の縦列で、下から順に並べていきます。
七枚目は「意味を表す札」と同格で、占わんとする質問者その人や事物の位置、および態度を示します。
八枚目は、質問者の家、環境を代弁します。
九枚目は、その事件による質問者の希望や恐怖を示します。
十枚目は最後の結果、他の札が色々現した事象の結末を総合したもの。しかし、この札でも意味が充分取れない場合は、この札を新しい「意味を表す札」として置き直し、再び残りの札を三回切ってからまた改めて十枚めくり、占いを完成させます。それでも結末の意味が不十分なら、何度でも改めてめくり直します。
ウェイト博士の方法との相違
このケルト十字の展開法は、ほぼアーサー・エドワード・ウェイト「The Pictorial Key to the Tarot」で紹介されている方法と一致しているようです。ウェイト博士は、ウェイト=スミス版の作者であり、ケルト十字スプレッドについても世に知らしめた人物です。
ただ違う点は、5、6枚目の位置でしょうか。ウェイト博士では、シグニフィケイターカードが顔をそむけている方に5枚目(後にあるもの)、顔が向いている方に6枚目(前にあるもの)を置く、とされています。カードの顔の向きによって、どちらが未来でどちらが過去になるのか変わるということです。
今から93年前に、こういう形で日本にもタロット占いの方法が紹介されていたのですね! 気になる方はぜひ、オンライン・アーカイブで実物を確認してみてください。
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