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タロットに自分で色を塗って魔術的刻印を押す!

タロットにおける塗り絵文化を調べる。

TAZN
May 7, 2023
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タロットに自分で色を塗って魔術的刻印を押す!

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こんにちは、TAZNです。

昨日、灯台屋さんにて、吉田結妃さんのサビはんぬりえの会に参加してきました。

サビはんとは「サビアン版画」、サビアンシンボル360個のイメージを吉田さんが版画作品、カードにしたものです。今回はその絵の塗り絵と、それを使って物語を作る会でした。

塗り絵をするのって一体いつぶり・・・多分、小学生以来です。無心に色を塗って楽しくすごしました。

ところで、タロットカードにも塗り絵の文化があります。

タロットと塗り絵

オカルトタロットにおける塗り絵文化

タロットの塗り絵文化は、魔術結社において、魔術道具としてのタロットを自作する、という文脈から登場しました。魔術道具は自作した方が魔力が高まる、という考え方があります。

19〜20世紀イギリスの魔術結社、黄金の夜明け団では、参入者は78枚のタロットを自分で模写するか、少なくとも色を塗ることを求められました。黄金の夜明け団は各カードに独自の絵柄を設定していたため、それに沿って自分のデッキを作る必要があったのです。

また20世紀アメリカのB.O.T.A(Builders of the Adytum アディトゥムの建設者たち)のタロットは白黒印刷で、所有者が自分で色を塗るためのインストラクションガイドと共に出版されました。

白黒のB.O.T.A.タロット(Stuart R. Kaplan「The Encyclopedia of Tarot」より)

B.O.T.A.のポール・フォスター・ケースは、著書で以下のように述べています(ここで「キー」と呼ばれているのは、タロットの各カードのこと)。

タロットを自分で着色することは、オカルトの訓練において非常に重要です。

(中略)

自分でカードに着色すると、そのカードはあなたの個性を帯びることになります。カードはあなたと切っても切れない関係になるのです! あなたが注意を払うことで、その模様があなたの脳の細胞に印象づけられ、デザインの詳細があなたの意識に組み込まれるのです。タロット・キーを自分の一部にすることは、オカルティズムの中でも最も実用的な秘密の一つです。これは、すべての高度なタロットの実践に必要な基礎となるものです。

(中略)

カードに色を塗る前に、完成したときの様子を正確にイメージしてみてください。これはビジュアライゼーションの実践的なエクササイズです。これは、キーの暗示的な力を利用するものです。各キーに色をつける前に必ず行ってください。

Paul Foster Case「Highlight of Tarot」

タロットに自分で着色することで、カードがあなたの個性を帯びる(まさに「あなた色に塗られる」!)。そしてカードとあなたに切れない絆が作られる。また、色を塗ることで意識が細部に向かい、カードのデザインが脳に刻み込まれる。

自分も今回、サビはんカードに塗り絵をしてみることで、絵の細部まで自分の意識が行き渡るのを感じました。タロットに色を塗ることも、普段見逃しているカードの細部を意識するために重要な作業かもしれません。

また、「ホリスティック・タロット」の著者ベネベル・ウェンは、B.O.T.Aタロットについてのブログ記事でこう書いています。

自分のタロットデッキに色をつけることは、霊的統合の一形態であり、外部に存在する既存の魔術的能力の集合体に自分の霊的・魔術的刻印を押すことであり、またその外部に存在する既存の能力・パワーの集合体へのアクセスを自分に許すことでもあります。

benebell wen - The B.O.T.A. Tarot and Paul Foster Case

「外部に存在する既存の魔術的能力の集合体」とは、タロットとそれに関わる力のことでしょう。そこに色を塗るのは「自分の霊的・魔術的刻印を押すこと」だと言うのです。絵の細部を意識できるだけでなく、自分の刻印をタロットに押すことで、カードと自分が独自のつながりを持つことになります。

B.O.T.A.タロットと着色のインストラクションガイドはB.O.T.A.のストアで購入できます。

Amazonにあふれる「タロット・カラーリング・ブック」

こうした「タロットに自分で色を塗る」文化があったからか、現代でもタロットの塗り絵はたくさん流通しています。

AmazonやEtsyで「tarot coloring(タロット塗り絵)」で検索すると、海外で発行された膨大な量のタロット塗り絵本を見つけることができます。ウェイト=スミス版の塗り絵から、オリジナルの絵のタロットまで、本当に様々。あまりにもたくさん種類があるので、「本当にみんな、こんなにタロット塗り絵をやっているの!?」と驚くほどです(タロットに限らず塗り絵文化が豊かなのかもしれない)。

日本でもいくつかタロット塗り絵の本がでていますね。「神秘のタロット塗り絵BOOK」はウェイト=スミス版の塗り絵。大きめの絵で塗りやすそうです。

「幸せに導く タロットぬり絵 神秘と癒しのアートワーク」はハーモニアス・タロットの絵柄の塗り絵。このデッキを使われている方はときどき見ますが、塗り絵にもなっていたのですね。

しかしタロット塗り絵は書籍形態のものが多く、カードになっているものはやや少なめ・・・。その中でも、こちらは特に塗り絵用に作られたタロット・デッキ。

The Coloring Tarot: A Deck and Guidebook to Color and Create

Harriet Lee-Merrionさんというイラストレーターの絵で、このデッキのために描かれたオリジナルのようです。これ、予約してみようかな。

タロット塗り絵をすると思いがけない発見もいろいろありそうです。みなさんも塗り絵、やってみてください!

最近の活動

●エテイヤの神・霊・体リーディング。1週間につきお一人様限定でお申し込みを受け付けています。

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1週間程度で結果をお送りします。大ボリュームとなりますのでお時間をいただきますが、ご了承ください。このメールの返信にてお申し付けください。

●サビアンシンボルの原典、ルディア「占星術のマンダラ」読書会。次回は5/10水19:30、魚座16〜18度の予定。単発でのご参加も歓迎です。ランダムに見えるサビアンの連続する流れの意味が、少しずつ解明されていきます。詳細はこちらより。

ルディア「占星術のマンダラ」読書会

●メアリー・K・グリーア「タロットワークブック」読書会。次回は5/17水19:30より。タロットサークル内の活動ですが、メンバー外の方で参加希望の方は、このメールへの返信にてお問い合わせください。本がない、英語版しか持っていない、途中参加の方もどうぞ。

こちらも、毎回本当に学びや発見が大きいです。みんなで集まってワークをやってみることの意義を感じています。

良書を誰にでも手の届くようにするため、復刊リクエストにご協力ください。復刊のリクエストはこちらからできます。

●ご質問、ご感想、ご要望などはこのメールへの返信、twitterのリプライ、サイトのお問い合わせフォームなどでどうぞ。

●TAZNへのご相談はこちらからお待ちしております。

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2023-05-02 ムドラ手札/カードの代読

2023-05-03 カレンタル・ディグニティ(タロットは関係性の中にしか成立していない)

2023-05-05 リーディング練習会/ヴィスコンティ・タロット

2023-05-06 サビはん塗り絵/ルディア読書会

それではみなさんよい一週間を!


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